フランス語を聞く

フランス語リスニングの練習方法 フランス語を聞き取る力を伸ばすには?

フランス語のリスニング力を伸ばすにはどうしたら良いでしょうか。入門段階が終わり、これからフランス語の運用力をつけていきたいという方に、リスニング力アップのためのアドバイスです。フランス語を話せるようになりたい、会話したい、と思っていらっしゃる方は自分が話す前にリスニング力の向上が欠かせません。もちろん話す練習はしなければならないのですが、話し方はたどたどしくても聞き取れれば、世界が広がり勉強が楽しくなります。

フランス語リスニング教材の選び方

まず、スクリプトのある音源を用意します。教材としてはナチュラルスピード、あるいはナチュラルスピードに近いスピードのものを選んでください。不自然に遅い教材も出ているようですが、異常に遅いものでは実践の練習になりません。できれば内容に興味があるものが理想的です。またスクリプトを見てもさっぱり分からないものは使わないでください。

フランス語のリスニング練習法 図解

練習の仕方

  1. まずスクリプトを見ずに一通り聞きます。長い音源の場合は最初の1~2分ぐらいでも構いません。2~3回スクリプトを見ずに聞いても構いません。

  2. その後、今度はスクリプトを見ながら聞きます。特に聞き取りにくかったところに線を引いてください。2-3回繰り返して聞いても構いません。

  3.  今度はスクリプトを見ながら、音源を聞いて一文ずつ、一文が長すぎる場合は途中で音源を止めて繰り返していきます。繰り返す時に、ただオウムのように機械的に音を繰り返して言うのではなく言いながら意味を考えて口に出してください。意味が分からない単語がある場合は、調べてください。(全部完璧に分からないければこの練習をしてはいけない、ということではないので、その辺は加減してください。ただ意味の分からないものをずっと繰り返していても学習効果はあまり上がりません。)声の抑揚や文全体のイントネーション、リズムもできれば真似します。リスニングの力を伸ばしたいのに、どうしてリピートするの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、自分で繰り返していくことでフランス語のリズムや音の流れの特徴を少しずつ体に染み込ませるのです。これで聞き取る力が向上します。

  4.  聞き取りが出来なかったところに共通のパターンがないか見てみます。ある単語を知らなかった、これはリスニングの問題ではなくボキャブラリーの問題ですからその単語を覚えればいいだけの話ですので、あまり気にしなくていいです。フランス語の特徴上、ありがちなことですが、リエゾンやエリジョンがあったために知っているはずの単語が聞き取れていなかった、弱く速く言っていたので聞き取れていなかった、というところがあったらそこが学習ポイントです。その部分を繰り返して言う練習をして少しずつ身につけていきましょう。

  5.  スクリプトを見ながら繰りかえすのに慣れたら、スクリプトなしでもやってみます。大体できるようになったらシャドウイングにも挑戦してみましょう。

  6. そして1~5のステップのどこかで一度、スクリプトなしで普通に聞いてみてください。初めて聞いた時よりも理解できるようになっているはずです。短い録音なら5分もやれば進歩が感じれらるはずですから、こういう積み重ねでリスニング力が伸びていくのだ、ということを感じてください。

  7.  同じ教材を何度も繰り返して練習してください。最初難しく思ったものもしばらくやっていると難しくなくなってきます。1週間とか10日ぐらいずっと同じ教材でも構いません。また前にやったのを久しぶりに出してきて練習してみるのも良いです。自分が好きな内容のものを使うと飽きずに何度もできるので良いですね。

心構え

語学学習全体に言えることですが、リスニングの場合は特に、一箇所でも聞き取れないところがあっては失格、とか完璧に繰り返せなければ勉強不足、とかあまり思い詰めないようにして取り組んでください。その日によって疲れていて調子が出ないこともありますし、全部完全に聞き取れなくても話の意味が分かることも多いです。少しずつですが必ず効果がありますから、楽しみながら継続していきましょう。
分からない箇所があったり意味が思い出せない単語が出てくるとそこにこだわってその続きが聞けなくなる、ということも起こりがちです。でも一語一語よりも話全体の意味を捉えることが大切ですから、分からないところにこだわらず、分かるところを聞いて行く、という態度も大切です。それも練習によって養われますから、何度も聞いて練習する教材と合わせて、新しいものもどんどん耳にしていくと良いと思います。

この練習の効用

  • リスニング練習で繰り返し触れた単語や言い回しは、コンテキストの中にありますから身につきやすいです。つまりはボキャブラリー増強に繋がります。
  • リピートして口を動かしますから、フランス語を話すための筋肉が鍛えられます。つまりスピーキング力向上にもつながります。