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ワールドカップにちなんで ― スポーツの勝敗について話そう

サッカーのワールドカップ開催中ですが、ウィンブルドンも今週末が決勝。ツールドフランスもやっていますから、スポーツ関連の話題がニュースでもよく取り上げられる時期ですね。

レッスンをしていて、スポーツの勝敗を語るシーンでどちらが勝ったとか同点だったとか、そういったスポーツ関連の表現が簡単な単語を使うわりに生徒さんたちの間で定着していないな、と感じたので、ここにまとめておきたいと思います。

勝った時のフランス語

勝った時の表現

過去なので複合過去(Avoir +過去分詞)ですね。

よく使う動詞はgagnerと battreです。
対戦相手が分かっている場合は、
Le Japon a gagné.
だけでも良いのですが、相手国をはっきりさせたい場合は
Le Japon a gagné contre la Tunisie.
のように前置詞のcontre を使います。


もう1つの動詞Battreを使う場合は
Le Japon a battu la Tunisie.
です。この動詞はXLe Japon a battu.だけでは文になりません。なぜなら、Battreは他動詞なので目的語が必須だからです。
Gagnerは自動詞にもなるので目的語なしでも文になります。

4対0で勝った、というように点数を言いたいこともありますよね。その場合は、
Le Japon a gagné quatre à zéro (文字で書くなら4-0 ).
または、Le Japon a battu la Tunisie quatre à zéro.
口語的な言い方なのでもう少しきちんと言うなら
Le Japon a battu la Tunisie sur le score de 4 à 0.

会話ならこれぐらいで十分ですが、書き言葉ではもう少し別の言い方もあります。
Le Japon s’est imposé contre la Tunisie.
とか
Le Japon a remporté le match face à la Tunisie.
あるいは
Le Japon l’a emporté face à la Tunisie.
これらは書き言葉で出てきます。

不思議なのが上の2つめと3つめ。動詞が少し違っています。

2つめは動詞のremporter 「勝ち取る」、「獲得する」、あるいは「持っていく」という意味で、この後にle match「試合」とかla victoire「勝利」などの目的語が必要です。

3つめはemporterという動詞で、「持っていく」「奪い去る」という意味で、意味的に似ていますね。この表現のポイントはle 、ここでは後ろのavoirの活用形aが母音なのでl’になっています。形式的には代名詞ですが、決まり文句でいつも入っています。

余談ですがgagnerは「勝つ」以外に「(お金を)稼ぐ」とか「(くじなどが)当たる」「(賞を)獲得する」という意味でも使われます。

さらに余談ですが、フランスチームが勝ったのを祝って町を練り歩くファンたちが興奮気味に口にするのは
On a gagné !
私たちを表すOn が使われているのがポイントです。
Ils ont gagné. (彼らは勝った)
では他人事のようで一体感がありません。かといって自分が試合に出たわけではないので
Nous avons gagné. (私たちは勝った)
も違う感じ。ここはOn でないと雰囲気が出ないです。試合前なら
On va gagner !
と言いたいところです。

負けた時の言い方

次は負けた場合の言い方

「負ける」は動詞perdreを使います。
Le Japon a perdu contre le Brésil. 日本はブラジルに負けた。
ここでも前置詞はcontreを使います。

Battreを受け身にして負けたことを表現することもできます。Gagnerはここでは自動詞なので受け身になりません。
Le Japon a été battu par le Brésil.

以上は日常会話的な言い方ですが、新聞記事などの書き言葉ではこんな言い方も使われます。
Le Japon s’est incliné face au Brésil.

同点の場合は?

では同点の場合はどうでしょうか。

Le Japon a fait match nul contre les Pays-Bas. 日本はオランダと引き分けだった。

Match nulは同点試合という意味です。ここはfaire match nul「引き分けになる」という表現なので冠詞は使いません。

対戦した両国を主語にするとこんな文になります。

Le Japon et la Suède ont fait match nul. 日本とスウェーデンは引き分けだった。

主語が複数になったので動詞の活用が三人称複数に変わっていますね。
点数も付け加えたいなら、こうです。

Le Japon et la Suède ont fait match nul, un à un.

あるいは

Le Japon et la Suède ont fait match nul, un but à un.

butはゴールのことですが、この単語は最後のTを珍しく発音します。

ちなみに冠詞を入れたUn match nul は「下手な試合」「つまらない試合」という意味になります。

これも余談ですが、オランダは直訳すると「低い国」「低地の国」という意味になるles Pays-Basですがいつも複数形です。他にも常に複数形になる国がありますね。例えばLes Etats-Unis 合衆国とかLes Philippinesフィリピンとか 。

ゴールを決めた

勝敗と同点の言い方を紹介しましたが、あと、試合の結果だけでなく流れを説明するなら「同点に追いついた」と言いたいときもありそうです。

例えば

Le Japon a égalisé. 日本が同点に追いついた。

égaliserはégal (等しい)という形容詞から派生する動詞で「等しくする」「同点にする」という意味です。

以上、サッカーを例にして説明してきましたが、国名を人名にすればテニスなど、他のスポーツにも使えます。
ここからは、主にサッカーで使う言い方を紹介します。


同点のまま時間になって、延長戦になることがありますね。それは次のように言います。
Il y a eu des prolongations. (延長戦があった )

~がある、という言い方、Il y a …が複合過去になっています。

Les deux équipes sont allées en prolongations. (両チームは延長戦に突入した。)
という言い方もできます。延長戦は、前半と後半があるせいか、いつも複数形です。

延長しても決着がつかないとPK戦になりますね。それはこのように言います。ゴールのことをbutと言いますが、最後のTは珍しく発音するので注意してください。

Les tirs au but は「ゴールに向かって蹴ること」を意味しますが、これはPK戦の時の言い方でペナルティキックはun penaltyと言います。これはサッカー用語で英語風に綴ります。

勝敗がPK戦で決まった場合は、例えば
Ils ont gagné aux tirs au but. (彼らはPK戦で勝った。)
のように言います。

また勝って準決勝に進出した、という場合は
La France s’est qualifié pour la demi-finale. フランスは準決勝に進出した。

準々決勝ならla quart de finaleと言い、その前はla huitième (8e) de
Finaleと言います。ベスト16に当たります。

試合について語るのに使えそうなこととして、あと、サッカーでは誰某が得点した、と言いたい時がありますよね。
そういうときは
Mbappé a marqué un but. (エムバペが1ゴール決めた。)

サッカーではゴールの回数を数えるので、but(何度も言いますがこの単語ではTを発音します)の数を言いますが他のスポーツではpoint (点)ということがほとんどです。pointはフランス語の普段のルールどおり、語末のTは発音しません。

それから優勝者を言う言い方もお伝えしておきましょう。最初に紹介した「勝つ」という動詞gagnerが使えます。

La France a gagné la coupe du monde. 
フランスがワールドカップで優勝した。
ワールドカップでなければただのla coupeとかle trophée、あるいはle tournoi(選手権、トーナメント)でもいいです。

最初にremporterという動詞も使えると言いましたが、それはここでも同じで、

La France a remporté le tournoi.

と言うこともできます。

大会名を入れることももちろんできます。先ほどはワールドカップを例にしましたが、テニスを例にすると次のように言うことができます。

Sinner a gagné Winbledon. シナーがウィンブルドンで優勝した。
Zverev a remporté Roland- Garros.
ズべレフがローラン・ギャロスで優勝した。

これらは地名や会場名なので冠詞は不要です。

大会名には冠詞を付けます。

Alcaraz a remporté l’Open d’Australie.
アルカラスは全豪オープンで優勝した。
Sabalenka a remporté le dernier US Open. 
サバレンカはこの前の全米オープンで優勝した。

最後の文は大会名の前に「直近の」という意味でdernierを入れてみました。冠詞はその前にキープしています。

ここでは勝敗や引き分け、サッカーの場合の試合展開の説明に使う表現を見てきました。

これを使って試合結果や試合運びの説明をフランス語でして楽しんでくださいね。サッカー以外にも好きなスポーツについて選手名や国名でいろいろフランス語で表現して楽しみながら覚えてくださいね。
私は、習いたてのフランス語、覚えたての表現をそれを使う状況で口にしながらフランス語を身に着けてきました。インプットの後のアウトプットが学習には大事、と言われますが、まさにそれをやっていたように思います。スポーツ観戦しながら、観戦後にちょっとフランス語を口にしてみてください。