近接過去って?

ワンポイントフランス語文法レッスン ― 近接過去、現在形を知っていればすぐ使えます

近接過去とは、「近い未来」、つまり「~したところだ」「~したばかりだ」という意味を表します。過去なのですが現在形の動詞の活用を知っていれば使える、初学者には有難い時制でもあります。

ではこの近接過去の作り方を見ていきましょう。必須動詞はVenir「来る」という動詞。この動詞の後ろに前置詞のdeをつけてその後ろにさらに別の動詞の原形をくっつけるのが近接過去です。Venir de + 原形ということですね。この原形のところに「食べる」という動詞を入れれば、「食べたばかりだ」という意味になります。

でもVenirという動詞は原形はこの形ですが、各人称の現在形の活用形を知っていないと使いものになりません。ではまずこのVenir「来る」という動詞の活用から見てみましょう。ここで紹介するのは直接法現在と呼ばれている形です。普通に現在に使う形ですので現在形と思っておいて良いでしょう。

フランス語の動詞には6つの人称があります。私、君、彼・彼女、私たち、あなた方、彼ら・彼女らです。
各人称に対して同じ動詞が活用してちょっと形が変わります。

フランス語の動詞 venir(来る)の直接法現在の活用

Je viens        ジュヴィヤン 私は来る                                          

Tu viens チュヴィヤン 君は来る

Il vient イルヴィヤン 彼は来る

Elle vient エルヴィヤン 彼女は来る

Nous venons ヌヴノン 私たちは来る

Vous venez ヴヴネ あなた方は来る、(敬称の)あなたが来る

Ils viennent イルヴィエンヌ 彼らは来る

Elles viennent エルヴィエンヌ 彼女らは来る

この活用を覚えたら、この後ろにdeと原形をつけて出来上がりです。

例えば

Je viens d’arriver.   私は着いたところです。

deがd’になっているのは続く動詞arriver(着く)が母音で始まっているからです。母音で始まる動詞が後ろに来ると母音の衝突を嫌ってdeがd’になります。一般的なルールなのでいつもそうです。

本とノート

では問題です。次の文をフランス語で作文してください。

1)君は着いたところだ。

2)彼は出発したところだ。(「出発する」はpartir)

3)   私たちは車を買ったばかりだ。(「車を買う」はacheter une voiture)

答えは下を見てください。

解答

  1. Tu viens d’arriver. Tu のときはJe と同じ活用ですから上の例文の主語を変えるだけで済みました。
  2. Il vient de partir. 今度は彼になって動詞の活用も変わりました(と言っても発音は変わらないので綴り字が変わるだけです)。その後の動詞も母音で始まっていないのでdeに戻します。
  3. Nous venons d’acheter une voiture. 主語が私たちになったのでvenirを私たちに活用させ、acheterが母音で始まっているのでdeのeを省略します。